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theatre tokyo / creator’s park スペシャルインタビュー

2013.01.15 up
theatre tokyo スペシャルインタビュー
       

Vol. 8 『フラッシュバックメモリーズ3D』ドキュメンタリー映画の可能性を拡張する 
松江哲明監督xディジュリドゥ奏者 GOMAさん


text/photo : 本間順子 (creator’s park)

第25回東京国際映画祭コンペティション部門観客賞受賞。本来、ドキュメンタリー映画は対象にしていない東京国際映画祭のコンペティション部門で、「突出した映画」として選出された。人を沸かせるような新しい世界に連れて行ってくれる映画の力。それは映画の使命であり、映画の可能性である。今週1月19日(土)より全国公開の松江哲明監督の『フラッシュバックメモリーズ3D』はそれをガツンと示してくれている。



オーストラリア、アボリジニの楽器ディジュリドゥの奏者であるGOMAさんは2009年首都高速で追突事故に遭遇する。事故により、記憶の一部が消えてしまったり、新しいことを覚えづらくなるという高次脳機能障害の症状が残った。GOMAさんがリハビリ期間を経て復活する過程を、GOMAさんと妻の日記を交えながら、渋谷WWWで行なわれたGOMAさんのスタジオライブの模様と過去映像、そしてフラッシュバックが3Dのレイヤーによって映し出される。


松江哲明監督は映画を、音楽ドキュメンタリーを、今まで体験したことのない新しい次元に押し上げた。言語化することの難しい、この衝撃とは一体何なのだろうか。


GOMAさんのライブで受けたエネルギーを映画ではどう表現できるのか。

2012年11月23日のWWWでのライブの終盤で、GOMAさんが、記憶を忘れないために、松江監督から贅沢なギフトを頂きました、と仰られ、松江監督もそのつもりでつくりました、とラブラブなお二人の姿を拝見しました。表現が、言葉が足りなくて申し訳ないんですけれども、、、(一同笑)

松江監督&GOMA:「ラブラブです!」(笑)。

松江監督はAVの監督も経験されていて、GOMAさん自身はドキュメンタリー制作の過程で裸にされる感覚はありましたか? ライブ映像を撮影するということでは、全く現実的には裸ではないわけですが (一同笑)。

GOMA:
撮影後半に人から聞くまで監督がAVを撮っているとかも全然知らなかったんです。そういうのがあったから、より生々しい発想が出てくるのかもしれないですけれど。まだ観たことないですけれど、周りの人からは、AVとしては機能していないAVだ、と聞きました(一同笑)。

GOMAさんのライブ音楽、ライブ映像とGOMAさんの物語とが映画として絶妙なバランスで描かれていたのですが、監督はGOMAさんを裸にしていくような感覚で、つくられたのですか?

松江監督:
いや。そんなつもりはない、と(笑)。それはたぶん、『ライブテープ』(2009)の方があると思います。『童貞。をプロデュース』(2007)とかは完全にAVの方法論なので、被写体がカメラを意識することで自分自身を演じていく、みたいな、そういうのはAVの女優はおもしろいな、と思った方法論で。女優さんは出身地も嘘だし、年齢も嘘だし、名前もまず嘘だし、下手すりゃスリーサイズも嘘みたいな、全部嘘じゃねえか、みたいな (笑)。

ドキュメンタリーにおいて演じるっていうのは、すごい面白いんですよね。演じるものがあるから、むしろ裸になっていく、というか、素を出せる、本音も言える。で、自分自身でも本当のことを言っているのか、演じている部分を言っているのかわからなくなる。「出身地違うじゃん」って突っ込みを現場で言うと、全然違う表情が返ってきたり。そういうところがむしろかわいいな、と思ったり。そういう方法論がすごい「裸にする」という感じ。それで前野健太さんの『ライブテープ』のときも、ワンカットで撮ったから、カメラの横から声をかけたりして、そういうつくり方だったと思います。

今回のGOMAさんの『フラッシュバック』に関してはそういうこともする余地がないというか、そのアプローチではつくりたくなかったので。僕はGOMAさんのライブで受けた感動というか、そのとき受けたエネルギーを映画ではどう表現できるか、ということを考えて。

ライブ会場だったらGOMAさんの音というか、The Jungle Rhythm Section (JRS)のそのときの演奏で、観ているひととか、聴いているひととか、からだを動かしたりとか、中には、そういうときにGOMAさん自身のことを考えたりっていう人もいると思うんですよね。僕が最初に聴いたときのエネルギーを映画にするとこんな感じなんですよ。それがGOMAさんの中に入って行く映画にしたかった。

グリーンバックで同時に撮影することで、GOMAさんの背景も同時に見せることができる。だから「裸にする」というよりは、エネルギーをそのまま映画にするにはどうするか、でした。それは確かに今までつくってきた映画の延長というか、方法論で。

当初はスペースシャワーTVでの企画だったということですが、映画化への経緯について教えてください。

高根プロデューサー:
もともとはGOMAさんのレーベルの方から事故のこと、復活のために準備しているということを伺って、スペースシャワーTVの番組にしませんか、というお話だったんです。そのとき、松江監督とは『極私的神聖かまってちゃん』(2011)の番組をつくり終えた直後だったので、相談して。その時点では監督もGOMAさんのことはご存知ではなかったので、復活お披露目ライブを一緒に観に行って。その時のライブは本編中にも出てきますが、すごいよかった、やります、とその場で決まりました。それで3Dでやりたいんですけど、ということを監督から相談されて、え?というところからスタートしたんです。

3Dというのは、撮影の段階から、3Dの設定で撮影していかないといけないということですよね? 一般の家庭でも、3Dでは観ることはできないですよね?

高根プロデューサー:
スペースシャワーTVも2Dでしか観られないんです。どうしようって正直思いましたが、松江監督が3Dで制作したい意図が、GOMAさんの喪われた記憶を過去映像といまのGOMAさんを同時にレイヤーとして表現したい、というアイデアは非常に面白いので何とか実現したいと思いまして。僕と松江さんとで3D制作のリサーチをしていて、何千万かかるというところもあったのですが、初心に帰って(笑)。グーグル検索で「3D 格安」とサーチしたら、今作の渡辺さんというフリーの技術者の方のサイトがヒットしたんです。3Dはもっと手軽にできる、ということをサイトで書かれていて、渡辺さんの作品のクオリティは非常に高かったので、低予算でも「ものすごくおもしろいと思うし、ぜひ、やりましょう!」と仰ってくださって。

その時点で3Dなので劇場公開を前提に予算組みをして、当初は小規模で単館映画館2館でロングランで目指せればいいね、それでリクープできればという感じでした。それが出発地点でした。

記憶は喪われても、自分の生きた証はみんなの記憶の中に生きている。今の自分でできることを、今の仲間とつくっていこう。

日記を公開するというのは、制作を進める中で決まっていったことなのですか? 日記によって、より迫るものがありました。

高根プロデューサー:
当初、ライブ映像と過去テープだけだと、例えば松江監督の『ライブテープ』と違った形にはなると思うけれども、GOMAさんがどういう状況にあるのか、というのをちゃんと観客に説明する要素としては足りないと思っていました。説明してもらわないとわからないので、最初の段階ではGOMAさんのインタビューを撮りますか?という話もあったと思うんです。ただ、途中で日記の存在が明らかになって、拝見させていただいて、すごい日記、文章ですから、不謹慎な言い方ですが、「これは!」とそのときに感じたのを覚えています。

松江監督:
あの日記はもう、GOMAさんの記憶そのものじゃないですか。だから、2011年の秋ぐらいからこの映画の編集を始めて、構成を考えたりとか、あの日記を読んで映画をどう構成しようかって考えるんですけど、それ以上にもっと違うものを2011年の悶々としているときに、それは今も続いていますけど、社会というか、日本というか、そういう雰囲気の中で自分が生きて行く上で、あの日記はすごい特別なもの、というか、その感じを映画にも入れたかったんです。ただの日記ではないですからね。

GOMA:
「裸にされる」という部分では、日記を表に公開するというところで確かにありました。日記は元々人に見せるために書いていたわけではないじゃないですか。それを公開するとなると、僕の障害のこととかも、本当はそんなこと、人に言いたくないようなこととか、そういうことも同時にオープンになっていくから、そのことをオープンにするにあたって、最初はやはり葛藤がありました。

自分も含めて、家族に対する、どういうフィードバックが、どういうリスクがあるんだろう、というのはやはり考えました。でも、そのリスクを超えてでも、やりたいというのが、やらないとだめだ、という結論に至ったのがやはり監督だったり、プロデューサーであったり、家族であったり、そういうみんなの、ひとりひとりの思いが、会う度に心を解きほぐしていってくれました。

松江監督からのギフトについて、The Jungle Rhythm Sectionのみなさんはどのように受け取っていらっしゃいますか?

GOMA:
すごい喜んでくれているんですよ。一緒に過ごした昔の、過去の時間が映像として記録されているのを一緒に観ることができたりする。事故の前どういうふうにメンバーと過ごしていたのか、正直今でもよくわからないので、それは映像で観るしかないんです。

そういう自分が抱えていた過去の不安だとか、わからなくなっている部分を一生懸命埋めようとするような力というのは、自分で自分の過去を勉強していく、また覚えていくというのは、できることも少しはあるんですけれども、体感的な実際の経験としては残っていかないから、この3年間やっていくのが難しかったんです。

映画が出来上がった時、エネルギーを使う場所はやはりここではないな、というのをすごく確信できたんです。映画ができてみて映画で応援してもらって、観客賞とかも頂いて、本当に僕の過去の記憶を、過去の生きていた証をみんなと共有できた。みんなの記憶の中にそれが残っているんやな、と。みんなの記憶の中に生きている自分の証みたいなものを感じられたんですよ。それで今の自分でできることを、今の仲間とつくっていくというベクトルに変えた方がいいなと思えました。お互いにほめ合える仲間ってすごいいいなあと思うんですよ。みんなそれぞれ忙しくいろいろプロジェクト抱えています。



『フラッシュバックメモリーズ3D』が世界へ放つエネルギー

撮影中に一点だけダメ出しをされたシーンが「臨死体験」をされたシーンと伺いました。それくらい強烈な、残るものなのですか?

GOMA:日記を見ていたら、事故して、意識が安定してからも、しばらく何ヶ月も同じ夢ばっかり見るんです。

それがフラッシュバックというものなんですか?

GOMA:
いや、フラッシュバックというのは、こう話をしているときでも出てきます。普通にその辺歩いているときでも、だれかと話をしているときでも、脳にはバーンて出てくる。それがフラッシュバックという症状なんですけど。「臨死体験」みたいなのは、それが自分では臨死体験かどうかもよくわからないんです。

松江監督:「臨死体験」って言っちゃうとね。

GOMA: なんか仰々しくてね。

松江監督:
僕も言う時、困るんですよね。GOMAさんは死んでたのか?って。でも、統計とか、いろいろ調べると、確かにGOMAさんが体験されたことは「臨死体験」と呼ばれるものに限りなく近いんですよ。だから多分一般的には臨死体験なんだと思うんですよ。でも僕はあのことを「臨死体験」としては描いていないんですよ。GOMAさんから聞いたことをアニメーションで表現した、というシーンなんです。

文字化しちゃうと「臨死体験」という言葉になってしまうけれども。。。

松江監督:
あの映画の中で「臨死体験」という言葉、一回も使ってないですよ。GOMAさんは事故に遭った時、雲に乗って、ああいう光を見た、ということだけ。

GOMA:
臨死体験なのかどうか、ということすら、自分ではよくわかってない。今だに。どっかで見てた景色、どっかで見たことのある景色。で、いろんなものが記憶がどんどん消えていったりするんですけれど、全然消えない景色なんです。だから自分が見ていた世界とギャップがあまりにもありすぎるところは、「ここはこうしましょう」という提案をさせていただいたんです。

その提案をしているときは、岩井澤健治監督も直接聞いていらっしゃるんですか?

松江監督:
そうです。GOMAさんのおうちに伺って、一回つくって、その後も違うっていうダメ出しが出たので、これはもうGOMAさんに直接会って聞くしかないと思って、岩井澤さんと一緒におうち伺って、直接コンテ書いたりして、GOMAさんに大丈夫って言われて、その後つくって、それでも違うって言われて(笑)。本当に厳しかったですね。

すごいですよね、それくらい強烈なイメージって。

松江監督:すごいですよね!そこがすごいですよね。

GOMA:
そこの折り合いが付けるところまでは近づけたかったんです。自分の言っている感覚って、この世界って結局僕しか見ていない世界だから、なかなかやっぱり伝えるのが難しかった。それを監督が試行錯誤で、みんなにダメ出しするのはすごい辛かったと思うんですけれど。

松江監督:
(笑)。だって自分でイメージのないものだから(笑)。GOMAさんはこう言っているけどなあって。だからけっこう、GOMAさんには言わないで、他のものを参考にしたりしたんですよ。高橋洋監督の『恐怖』(2010)っていう映画とか、あと『ヒア アフター』(2010:クリント・イーストウッド監督)。『恐怖』は強い光で霊が来るっていうのを、戦時中、電気を脳に通すとか人体実験をしていたという、ホラー映画なんですけど、それがちょっと参考になるかなって。高橋監督はよく知っていて、こういう映画をつくるんですけどって言ったら、高橋監督もすごい興味を持って。

それとか『ヒア アフター』とか津波で臨死体験した女性の話で、人が影になってて、GOMAさんのお話聞いて、すぐ『ヒア アフター』を見直して、岩井澤さんにももう一回観てもらって。人がいて、光が漏れてくる感じじゃない?って。光が差してくるんじゃなくて、影があってその奥にものすごい強いものがあるっていう。でもそこくらいしかできなかったですよ。最初のバージョンとの違いはそれぐらい、でもそこまでしか僕は近づけなかった。わからなかった。



岩井澤さんのアニメーションは「あんまりドロドロしい怖い世界」にはならず、「ギリギリの、すごくいいバランス」で描かれている。GOMAさんが後半で音に合わせて画になるところは、GOMAさんにとっても全然違和感がないものに仕上がり、松江監督もすごく嬉しかったという。



高次脳機能障害といっても、損傷の内容によって後遺症は人それぞれかと思いますが、松江監督がGOMAさんの現在と過去を3Dで、また、フラッシュバックや臨死体験をアニメーションで表現されたことについて、同じ障害を持つ方々からの反響もありますか?

GOMA:
そうですね、手紙が届いたり、メールが来たりとか、実際にライブを観に来てくれたりもしているし、そういうのが届くと、僕の今の姿の中に、その人らの希望というのか、夢というのか、を観てくれているのを、届いた手紙を読んでいると感じるから、なおさら頑張らないとなってすごい思います。当事者だけじゃなくって、リハビリの施設に関わっている先生も観に来てくれている。

そりゃあ嬉しいですよね、観に来てもらって、実際にこういう脳の症状って、なかなか言葉、文字にしてもなかなか伝わりにくいんですけれど、3Dの形になって、あの映画館の空間の中で座っていると、ちょっとした疑似体験ができるじゃないですか。そういった専門的な職業の方々にも伝わりやすい。お医者さんとかリハビリの方とか、患者にはよく接しているんだけど、実際はどういう風な感じなのかって当事者じゃないから、実際に脳のことは伝わらない。それが、実際はこういうことだったりしますよって症例の一つを体感できるような形になっている。

監督はいつも映画をコミュニケーションのためのメディアとしてつくられていると思いますが、松江監督とGOMAさん、そしてGOMAさんご一家との個と個の関係で終わらない、社会に開かれた映像作品とするために、どのような点を意識されてつくられたのでしょうか?

松江監督:
編集しているときに感じる社会というのは、僕は社会の中で生きているから当然で、その時感じる漠然としたものなんですけれども。大切なのは、関わったひとの方が大切。そこのコミュニケーションの方が大切。やっぱりまず作品に関わった人たち、GOMAさんとご家族が第一で、スタッフがこの作品をもって胸を脹れるものにしなくてはいけないし、そういうことの方が大切ですね。

で、それが、結果的に多くの人に届けば、それは嬉しい。それがまた新しい出会いになるじゃないですか。最初からそういうのを意識した映画つくりは最近はしていないですね。なぜなら、みんな今世の中にある作品がみんなそっちを向いているから。それよりまず最初に向かうべきは、っていうと、GOMAさんだったり、関わった人。それがちゃんと伝われば、結果的に作品は伝わるものになりますよ。それは僕がもう自分で十何年つくってきて、公開してきて、最初からあんまり外を意識してつくるとよくねえなあ、と。

最初は新宿バルト9で一週間限定公開だったのが、確実に公開の日数も増えて、いろいろな地方の映画館に伸びて行っているのがすごいです。名古屋のシネマ・スコーレはミニシアターにして、3D上映を導入!

松江監督:
本当にすごいですよね。僕もありがとうございます、ありがとうございます!って見てます。ただ、明らかに観た人のエネルギーというか、そこの力ですよ。本当。観た人というか、観れなかったひとも含めて。「並んだけど、観れなかった!」ていうエネルギーが伝わって、「じゃあ、やるか!」って。「一週間!なにお!じゃあ2週に伸ばします!」みたいな(笑)。エネルギーの証拠ですよね!本当に。すごいなあ!って思っています。



批評性がないのがダメだ!

『映像作家サバイバル入門 自分で作る/広める/回収するために』(2011:フィルムアート社)、『セルフ・ドキュメンタリー 映画監督・松江哲明ができるまで』(2010: 河出書房新社)を拝読させていただいたんですが、映画をつくりたいとおもっているひとたちへ、こういう予算感でこういう風に動いたら、こういう映画をつくれるよ、ということなど、本を執筆されて、彼女のこととか、かなり赤裸々に、オープンに伝えられていらっしゃると思うのですが、それはどうしてですか?

松江監督:
伝えられることがそれしかないから。経験値しかないから。書かれた彼女は「ふざけんな!」って思っているだろうけれど。もっとお金があったり、例えば技術がある人だったら、もっとデータを集めて分析して、正解に近いことを出すことができるのでしょうけれど、僕は正解とか失敗とかを書いているつもりはないんですよ。僕はこうでした、っていう一例を出しているつもりなので、ここから人によっては参考になるな、とか、これは反面教師にしないといけないなっていう。僕はそれが正しいか間違っているかわからないので、だから自分の経験値を、経験を出すしかないですね。

僕はけっこう自分のやっていることに疑いが強いんですよ。疑いが強いというか、どうなんだろって思いながらいる、ということが多いんですけど、自信家の人とかは「これはこうだ!」っていう人がいるじゃないですか。あれがよくわからない。僕はこうじゃないですかね?みたいなニュアンスでやっているので、そうなると、どんどん赤裸々にならざるをえないです。ネタがないというか、文章が埋まらないので、だからそういうふうに書かざるをえないですね。これがいいよ!っていうつもりでは一回もやったことはないです。

僕の知っている音楽の人はけっこう疑い深い感じというか、「わからないけど、やってみちゃった!」、みたいなひとが多いので、そういう人の方が僕は刺激になるんですよね。漫画を描いている人とか、自分でつくってものを発表するところまでを責任持ってやっている人っていうのは、意外と自信家の人がいないというか、批評性がある。そういう人にこそ、こういうシンパシーを覚えるんです。

でも映画でそういうのやっている人がいないから、何でそこまでやるの?みたいな。映画をやっている人、特にけっこう若い子と会って、びっくりするのは、劇場公開してデビューしたら、メジャーから声かかってお金が貰えるみたいに思い描いている人が多い。そんなの甘い!って。そんなはずないじゃないですか、このご時世。メジャー映画撮ったって生活できない人いるのに、なんかみんなのんきな人が多いなって思って。

だから僕は仕方なくですよ、自分でDVD出したりとか。だって、メーカーとかに任していたら、僕、お金全然入ってこないから。あと、つくるのが好きなんですよね、本書いたり、パッケージつくったり。何でこんな楽しいこと、他の人やらないんだろうって思って。けっこうゾッとする体験もあるじゃないですか。

プレス枚数決めなきゃいけないのに、え、入荷本数これだけ?って、ゾッとして (笑)。 やばい、これはうちに何枚段ボール?段ボールひと箱ってけっこうでかいぞ!って。どうしようってうわああっていう、今まさにそのときなんですけど、1,000枚刷るか、1,500にするか、間とって1,200にするか、みたいな。(一同笑)。 
『DV』(2010) っていう最初つくったDVDは、1,000枚つくって最初なんで、失敗したいと思ったんですよ。それでもう1,500つくっちゃって。

「失敗したい」っておもしろい感覚ですよね。

だって初めての経験だから。いざとなりゃ、露天ででも売るぞ、と。ただ一年段ボール多くてもいいかなっていう。それくらいの失敗ですよ。別に破産するとかじゃなくて。段ボールあってもいいかなって。段ボール一箱、押し入れから余っている、リスクを受け入れるか。それだったら別にいいやって思って。

私は『フラッシュバックメモリーズ3D』を観るまで、松江監督は『あんにょんキムチ』(1999)とか『あんにょん由美香』(2009)だったりのイメージだったので、松江監督の音楽ドキュメンタリーには手を出していなかったんですよ。『フラッシュバックメモリーズ3D』を観て、これはやばい、観なきゃって思って、『ライブテープ』って戻っていって、今『トーキョードリフター』(2011)を待っているところなんです。『ライブテープ』を観て、これは『DV』も観なきゃって(笑)。

松江監督:ありがとうございます。ありがたいなあ。

高根プロデューサー:AVまで行かないと(笑)。

『あんにょんキムチ』など、ソフト化されていない映画も観られるオーディトリウム渋谷の松江監督特集を心待ちにしています。このタイミングでの特集上映は、とてもありがたいです。

松江監督:
ありがとうございます、よかった、続けていて。けっこうそういう方いらっしゃって。でもこういうのをするには続けないとだめですね。正直言うと、『あんにょんキムチ』のときからずっと観てますっていう人は、ほとんどいないです。まあ、そのとき観てましたっていう人はもちろんいるけれど。

これは決して否定的な意味ではなくて、本当にそうだと思うんですけれど、作り手って勘違いしちゃうんですよ。一回観てくれた人はまた来てくれるって。ファンですとか、よかったですって言われると。でも、行かないんですよ、次つくっても。本当にそれがおもしろいものじゃないと。何か甘えた表現になってしまうと。次の時は来るとは限らないということを十何年劇場公開していてわかったんです。

その緊張感があるから、松江監督の作品はどれを観ても、いつも違うところへ向かっています。

松江監督:
そうです、そうです、そうしないとだめっていう。一回一回、前に観てくれたファンというか前見た人を裏切ることをしていかないと。そう、リセットして。そのうちの100人に一人くらいがDVD買って、これはまた今度違うことやっているけど、今回だめだけど、また観てみようかなって思えたら。映画マニアっていうのは100人に一人ですよ。その中の99人は「よかった」って言っても次に来るとは限らないから。だからむしろ、どんどんリセットして、毎回毎回、新しいことやらないと。

私もファンとして一回リセットしてみて、でもツイッターで他のファンからこれは面白いって言われると、あ、やばい、って危機感を感じて私も観なきゃってなります。(笑)。

松江監督:
わあ良かった、ツイッター始めて(笑)。僕もうフォロワー数増えないと思っていました。僕は正直言うとその『音楽』っていう大橋裕之さんの漫画を、岩井澤監督で製作している映画のために、プロデューサーとして始めたんで。僕は行っても3,000だと思っていました。一年間で3,000人。インディペンデント映画でフォロワーが1万以上いったら、インディペンデントじゃないから。多分1万人行く人だったら、劇場公開を昼間してもお客さんが入る。僕の作品みたいに、レイトショーやって、お客さん入れようというのは3,000人だなって。今回僕は大きいものは狙っていないので、『音楽』という映画に関して、一年間で3,000人行けば十分だなって思っていますけど。

前田敦子さんがツイッターで監督とやり取りが始まって、こんなにも映画を観ている人なんだっていうのを知りました。ツイッターには複合的なコミュニケーションを産み出す要素がありますよね。点と点がつながっていって。

松江監督:ネコ好きなひと、とか。

かわいいですよね、監督の愛猫ミーツ。写真でいつも拝見していて、すっごいかわいいです。

松江監督:ええ、かわいいんです。すみません (笑)。

プロデューサーとして勉強になるっていう。監督としてはあまり勉強になるところはない。監督としては確認ですね。ツイッターは。でもやっていてよかった、いいタイミングだなって。震災のときやっていなくてよかったなって。あのタイミングでツイッターやっていたら「人怖い」ってなっていたかもしれない。

僕はそのとき、韓国から前野さんや坂口恭平さんに電話して「どう?」って聞きました。坂口さんとは間に入っているライターの九龍ジョーが坂口さんの本の編集をしているつながりで。九龍さんが前野さんも坂口さんも教えてくれて。「松江くん、絶対好きだよ」って。

坂口総理の周りにはそれぞれが持っている能力や技術でともに活動できる大臣がいますが、松江監督は坂口さんの独立国家の「映画大臣」なのですか?

松江監督:
僕はそう言われても絶対断る。坂口さんが実際に立候補しても票を入れないと思う。人として好きだけど(笑)。言っていることは好きで、正しいけど、ただ、票は入れない。

坂口さんはアーティストですからね。

松江監督:
そう、アーティストなんかに票は入れちゃだめだって(笑)。歴史が証明しているじゃないですか。でも人として大好き。『トーキョードリフター』のときもトークショー一緒にしたし。作品を観たらどう観てくれるかなって。

映画だけの映画監督と辛気くさい話をしているより、坂口さんと話した方がおもしろいですもん。そういう人の方が。作品で関わるのが好きです。普段会ったり、飲んだりしないけど、前野さんと一番濃い〜付き合いになるのは、お互いが作品を出した時。今の方が前野さんとメールしますもん。映画つくっているときより。なんか前野さんがうちにCD持ってきてくれたり、直接渡したいからって。映画公開中のときの方がお互い一番ツンツンしていました。(笑)。

松江監督はいろいろな人を映画として伝えてくれる有り難い人だなって思っています。前野さんもGOMAさんも、岩井澤さんや大橋さんも、松江監督の映画がなければ、出会えなかった気がします。

松江監督:
僕はそういうのでつくっているというか。人を紹介していただいているので。お返しというか。僕はあまり映画だけっていうのはないんですよ。

「神様、この記憶だけはなくさないでください。」- GOMAさんの日記より

実は『フラッシュバックメモリーズ3D』で初めてディジュリドゥという楽器を、GOMAさんというアーティストを知りました。そしてWWWでの11月23日のライブ会場で、自分の身体を行ったり来たりするディジュリドゥを体験しました。

HIP HOPダンサーをされていた頃、ディジュリドゥに出会われたということですが、事故後に復活ライブをされるにあたって、新たにディジュリドゥに出会った時、どんな印象だったんですか?


GOMA:
正直、どういう風に思ったのか、覚えていなくて、いつ、どうやって、吹き出したのか、事故の後、楽器見てもわからないという状況やって、しばらくして吹き出すんですけれども、その頃もまだ5分前とか、10分前とかの記憶が消えていく状況の中だったから、どうやってやり出したかとか、全然覚えていないんです。

ただ、今は吹いていたらすごい気持ちいいから、呼吸の波に乗っていく感覚というか、その感覚がすごい好きなんだなって思うんですけど、それで事故前の自分もそこにハマっていって、多分やり出したんだと思う。

事故の前のことに関してはほとんどが推測でしかないというか、写真とか映像見ても今だに他人の映像を見ているような感じになっちゃうし。今の自分が感じていることは、こうしていくらでも言えるんですけれど、事故前のことはなかなか、ね。推測ですね。推測能力はすごい高まったと思う(笑)。

非常に原始的な楽器だそうですけれども、一方でクラブミュージックのようで現代的な要素もあっておもしろいですよね。

GOMA:
そうですねそこは僕が通ってきた過程で出てきた表現の方法だと思うんですよ。現地でやっているのはもっと土着的な、というか。もっと祭り囃子みたいなそんな感じです。

GOMAさんが直接指導してくださるJUNGLE DIDGERIDOO CIRCLEというぜいたくな教室が新春に開講されますが、これは初めての開催なのですか?

GOMA:
これまでに何回かやっています。多分2012年からだったと思います。

どのような思いで始められたのでしょうか?

GOMA:
事故がものすごく大きくて、事故でもし、僕がこの世を去っていたら、僕が持っているそういう物質的なものはもちろん、知識的なものとか、そういうものってどうなっていたんだろうな、と思って。こういう自分が今持っている、感じている感覚的なものを共有できる仲間が欲しいとシンプルに思いました。そうしたら、もう次は遭いたくないけど、また何か事故みたいなのがあっても、その感覚はこの島に残るというか。こっちの世界にちゃんと残るから。事故に遭ってから、思い立って始めました。

ただ単に仲間がすごく欲しかったんだと思います。プロとかアマとか云々関係なくて同じ価値観を、同じ視線で、その場を共有したいと思えるひとがもし集まったら、絶対にそこに同じ価値観というのが生まれてくるから、一つの自分を証言するこの自分が社会とつながっていく、一つの手段ですね。

どうやって自分がまた、社会へ戻っていけばいいのか、というのを考えたときに、今の脳ではできることとか限られているから、その中で神様が残してくれたような力というのが演奏、吹くこと、絵を描くこと、その2つだけは無意識にやっていたから、ここを最初は活かしてやっていくしかないな、と。多分にすごい寂しかった。原動力はそれでした。

『フラッシュバックメモリーズ3D』の中では、GOMAさんのビビッドな点描画も、音楽とともに主要な役割を果たしていると思います。絵は記憶の風景とつながっているのですか?

GOMA:
アクリルで描いているのですが、モロにそれです。記憶って脳に蓄積される。それはすごく複合的に蓄積されていると思うんですよ。視覚、聴覚、臭覚、味覚のうちの何か一個が引っかかったら、そこに関連する昔体験した空間だったり、景色だったり、の画像みたいのが出てくるんですよ。そういうのを繰り返し出てくる画像を起こして行く。一番最初に描き始めたもともとのきっかけは意識がなかったときにずっと見ていたような空間。夢なのか、何なのか、ちょっと今ではわからないんですけれど、夢で見ていた光の空間みたいなのを描きたくて最初書き出しました。

頭の中に出てくる画像をちゃんと消えないように、ちゃんと絵の記録として残して。そしたらそれが日記もそうですけど、絵も昨日の自分の生きた証になって、次の日になってく、その次の日になってく、そこに残っていくからそれが生きる勇気につながる。


(C)2012 SPACE SHOWER NETWORKS INC.


映画だけで終わらない、この映画をきっかけに何かにつながっていく強さ

お二人の今後の予定をお願いします。

GOMA:
この映画がね、どんどんどんどん全国へ展開して。できる限り僕らも全国に足を運んで、みんなに会いに行きたいなって思っています。ぜひ、今の僕らを観に来てほしいなって思っています。

松江監督:
映画はつくっている間の過程なので、映画は完成させたくない、というか、完成度で映画をつくりたくないんです。その時残っているもので、そこからまた足りない部分とか、新しい部分を次の作品に活かしたいから、『フラッシュバックメモリーズ』も撮影したあの一日の時間をガッと詰め込んで、そこだけでいいと思っているので、それがどう残るかはお客さん次第なので。

だから、あ、すごい嬉しいんですよ。「映画がすごいよかった」とかじゃなくて、GOMAさんの教室に今度行く人がいるんですよ。東京国際映画祭スタッフの人が映画観て、ディジュリドゥを勉強したいって何よりのハマった証拠っていうか。めちゃめちゃ嬉しいんですよ、そういうことが。女の人でパーカッションを勉強している人もいますし。そういうのがね、本当に嬉しいんですよ。

LIVEのWWW行くとか、映画観終わった後、チケット買いましたとか。それでね、ディジュリドゥ勉強するって、多分、人生に関わることじゃないですか。僕はただ、映画観てよかった、っていうんじゃなくて、その人の生き方がこの映画をきっかけにいい出会いになればっていう。

映画の強さってそういうことかなって思っています。

松江監督:そうそう。僕、そういうのが好きなんですよ。

ここだけで終わっていないっていうのがいいですよね。何かにつながっていく。

GOMA:
それはすごい感じていて、LIVEってその一晩のワンステージの盛り上がりでみんなの記憶の中にそれが飛び散っていって、でもすぐにすうっていってしまう気がするんですよね。でも映画って映像がそこに残っていて、それがどんどん巡回していくじゃない、そこでの体感的なものって、また体感しようって思ったらまたできるし、それがまた視覚的なものとして出てきて、3Dというのでより実感的な、体感的なものが観てくれた人の中に残っていると思うんですよ。それでどんどんどんどん、次に次につながっているのではないかなって。

すごい不思議な力を持っている映画だなって。ディジュリドゥの音の臨場感もすごくリアルで生々しい音になっているんですよ。ディジュリドゥの音はアルファー波みたいな、人間をちょっと気持ちよくさせるような、ちょっと中毒性のあるような周波数が音に含まれているって最近オーストラリアの学者が研究していて、そういうのでみんな、わあってなっているんちゃうかなって。そういういい効果がこの映画では3Dのアイデアで視覚的にも、脳に対してもすごい錯覚じゃないけれど、そういう一種のマジック的な、魔術的な力がありそう。普通に視覚的な効果以上のプラスαが何か起こってそうな気がするんです。

松江監督:
それは劇場ならではかもしれないですね。で、そこに隣りに人がいたりとか、前に人がいたりとかすることで、それが伝染するというか。そういう人が私もディジュリドゥやってみよう!パーカッション叩きたい!ってそこまでガーっていくと、わあつくってよかったなって。僕は結構一本一本毎回そういうのやりたいですね。映画つくって。『ライブテープ』もねえ、3週間で十何回観に来ました、とかねえ。

GOMA: それ、すごい。

松江監督:
みんながみんないいっていう映画じゃなくて、「何人かの人生を変えちゃったぜぇ」みたいな、というのができると、よっしゃあ!って。僕はそういう風にして、若い頃映画を観てね、強烈にガツンときた、なんか生き方までね。。。僕は映画マニアとかどうでもいいんです。(一同笑)年間100本のうちの一本っていうよりは、もちろん、それも有り難いですけれど、でも、映画なんか観たことないけど、たまたま間違って観に来ちゃったっていう人が、私、絶対にこういう風に生きてく!みたいな。

ライフスタイルに変化を与えるような。

松江:そうそう。

GOMA:
六本木の発表のとき、本当に普通のおっちゃん、おばちゃんが知らずにきて、あれがすごい印象的だったんですよね。

松江監督:
そう、終わった後、GOMAさんのところに行列ができて。

GOMA:
普段の生活で全然接点ないような、町中のおっちゃん、おばちゃんが、「すごい感動した!」って言ってくれていて。それってやっぱりこの映画の力やと思うんですよね。

高根プロデューサー:
どんな人が見ても響く。全人類対応なんで。

松江監督:
「あ、映画か」っていうレベルで終わっちゃうとちょっともったいない。しかも、「あ、3Dね」っていうのでもなくって。いろいろ裏切る要素があると思うんで。がんばります!

その批判精神が高めていますよね、クオリティ。

松江監督:批評性がないのがダメだ!(一同笑)。



松江監督の映画が好きな人も、GOMAさんやThe Jungle Rhythm Sectionのファンも、そして民族楽器の好きな人も、クラブミュージックが好きな人も、いろんな方面の人々がこの作品によって、一つところで出会ったのではないか、という空気をWWWのライブ会場で感じた。劇場だけに留まらない、この身体感覚としてインタラクティブなメディアとしての映画は最強だ。





『フラッシュバックメモリーズ3D』
2013年1月19日(土)より、新宿バルト9ほか全国順次公開


72分 /2012年 日本/配給:株式会社スポッテッドプロダクションズ
(C) 2012 SPACE SHOWER NETWORKS INC.

公式サイト: http://flashbackmemories.jp/




監督:松江哲明
1977年、東京都生まれ。99年、日本映画学校(現・日本映画大学)卒業制作として監督した『あんにょんキムチ』が、99年山形国際ドキュメンタリー映画祭「アジア千波万波特別賞」、「NETPAC特別賞」、平成12年度「文化庁優秀映画賞」などを受賞。その後、『カレーライスの女たち』『童貞。をプロデュース』など刺激的な作品をコンスタントに発表。2009年、女優・林由美香を追った『あんにょん由美香』で第64回毎日映画コンクール「ドキュメンタリー賞」、前野健太が吉祥寺を歌い歩く74分ワンシーンワンカットの『ライブテープ』で第22回東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」作品賞、第10回ニッポン・コネクション「ニッポンデジタルアワード」を受賞。著書に『童貞。をプロファイル』『セルフ・ドキュメンタリー―映画監督・松江哲明ができるまで』など。

◆ 松江哲明監督監修・完全自主制作による超豪華特典付き!!!
『トーキョードリフター コレクターズエディション』(DVD2枚組)
2013年1月23日(水)発売

2013年1月16日(水)限定店舗先行発売
 
本編72分+特典94分+112Pブックレット
http://tokyo-drifter.com


「地味な映画」なので、つくったとき、磯辺諒さんに怒られたんです。『ライブテープ』はあんなによかったのに、なんですごく暗い映画をつくるんだって怒られて。「だめだよ、こういうのは!」って言われて。前野さんとオーディオコメンタリーで「ふざけんなあ!演奏も絶対にこっちの方がいいよねえ、違うことやっているよねえ、俺たち!」って言い合って(笑)。-松江監督談

◆『フラッシュバックメモリーズ3D』公開記念 松江哲明監督特集上映 FLASHBACK 1999→2012   
2/9(土)〜2/15(金)    http://a-shibuya.jp




出演:GOMA
ディジュリドゥアーティスト 画家
単身で渡豪した、オーストラリアで数々のコンペティションに参加し入賞。 98年アボリジニーの聖地アーネムランドにて開催された「バルンガディジュリドゥコンペティション」では準優勝し、ノンアボリジニープレイヤー として初受賞という快挙を果たす。国内外の大型フェスにも多数参加し、自身の10周年の活動をまとめた映像制作をしていた09年交通事故に遭い高次脳機能障害の症状が後遺しMTBI(軽度外傷性脳損傷)と診断され活動を休止。事故後まもなく突然緻密な点描画を描き始める。プリミティブでありながら親しみやすい抜群の色彩感覚と自由な発想で、未来へと生きる事に向き合った「純粋な創造」ともいえる絵画作品は、2010年夏に行われた初の個展『記憶展』として結実し、各種メディアや全国版の新聞にも取り上げられ社会的な関心を集めると共に連日大勢の人々が詰めかけた。その後も懸命にリハビリを続け再起不能と言われた事故から苦難を乗り越え、2011年6月に静岡で行われた野外フェスティバル「頂」にてシークレットゲスト出演をし、FUJIROCK FESTIVAL’11にて伝説のライブを行い、奇跡の復活を成し遂げた。

◆ JUNGLE DIDGEDIRIDOO CIRCLE
GOMAが直接指導するDIDGERIDOO SCHOOL。全く初めての方から、演奏家として活動している方まで個々のレベルに合わせて丁寧に指導し、月一回のペースで開催しています。
2/10(日) 要事前申込み    http://gomaweb.net/jdc.html


◆ GOMA&The Jungle Rhythm Section LIVE情報
3/30(土) 名古屋 CLUB QUATTRO
4/5(金) 大阪 シャングリラ ワンマンライブ!
4/7(日) 渋谷WWW ワンマンライブ!

POSTED BY
Junko HONMA
Junko HONMA / Movie Journalist
「クリエイターとのダイアローグからそのさきへ。そんな“場”をつくっていけたら。」
2012年より映画の上映会や配信の運営、PR、TVドキュメンタリーの制作の現場を経て、“ことばで伝える”ことに立ち返り、表現を取り巻く状況が大きく変わりゆく時代の中で国内外で“領域”を越えて、新たな取り組みに挑戦しつづけるクリエイターのいまをお伝えします。本サイト「theatre tokyo/ creators park スペシャルインタビュー」ほか、ウェブマガジン『HYPEBEAST.JP』ではライフスタイル、カルチャーの翻訳を担当中。大阪の制作、エキストラで初参加させていただいた、リム・カーワイ監督作品『Fly Me to Minami~恋するミナミ~』DVD/iTunes配信も絶賛発売中!!